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2529(NEXT FUNDS 野村株主還元70)とは?銘柄の選び方と1489・1478との違い

2529(NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信)は、東証上場の普通株式のうち、配当や自社株買いなどで株主還元に積極的な70銘柄に投資するETFです。連動する指数は、野村株主還元70(配当含む)。野村アセットマネジメントが運用していて、2019年4月に上場しました。
この記事では、野村アセットマネジメントの月次レポート(2026年9月30日)と全構成銘柄のファイルで2529の中身を確認し、高配当日本株ETFの1489・1478と何が違うかを比べます。元税務署職員・FP2級の私は、1478と1489を持っていて、2529は見送りました。その理由も書いていきます。
この記事の数字は、主に2026年9月30日の月次レポートのものです。最新の情報は、必ず運用会社の公式サイトで確認してください。
2529(NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信)とは|基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運用会社 | 野村アセットマネジメント |
| 連動をめざす指数 | 野村株主還元70(配当含む) |
| 設定日・上場日 | 2019年4月18日・2019年4月19日 |
| 信託報酬(税込) | 年0.308%(税抜0.28%)以内。2026年6月24日現在は年0.308% |
| 総経費率(税込) | 年0.36%(2026年1月8日〜7月7日) |
| 決算・分配 | 年4回(1月・4月・7月・10月の各7日) |
| 純資産 | 384.8億円(2026年9月30日) |
| 売買単位 | 1口。基準価額は100口あたり238,403円(2026年9月30日) |
| NISA | 成長投資枠 |
出典:野村アセットマネジメント 月次レポート(2026年9月30日)、NEXT FUNDS 2529 ファンド情報、JPX 上場ETF資料。後述も基本的には月次レポート(2026年9月30日)参照。
野村株主還元70とは|配当と自社株買いで選ぶ70銘柄
指数は、次の順で銘柄を決めます。
- 東証に上場している普通株式から選ぶ。ただし、東証33業種分類の「銀行業」「証券、商品先物取引業」「保険業」「その他金融業」は除く。
- 配当と自社株買いなどをもとにした定量的な指標で、株主還元に積極的な70銘柄を選ぶ。
- 銘柄ごとの比率は、浮動株で調整した時価総額に比例して決める。1銘柄の比率の上限は2%。

1489(日経平均高配当株50に連動)は予想配当利回りの高さで銘柄を選び、1478(MSCIジャパン高配当利回りに連動)は配当の継続性などの基準を満たしたうえで利回りの高い銘柄を選びます。2529は、配当に自社株買いも含めて、株主への還元の大きさで選ぶ点が違います。

株主還元は、配当のことではないの?
配当だけではありません。会社が株主へ還元する方法には、配当のほかに、自社株買い(市場から自社の株を買い戻すこと)があります。野村株主還元70は、この両方をもとにして銘柄を選びます。
2529の構成銘柄と業種|輸送用機器・化学・食料品が上位
2026年9月30日の月次レポートでは、組入銘柄数は70です。業種は、輸送用機器(10.3%)、化学(8.1%)、食料品(7.8%)の順に大きく、上位5業種(輸送用機器、化学、食料品、情報・通信業、サービス業)の合計は41.3%です。


上位10銘柄は次のとおりです。
| 銘柄 | 業種 | 比率 |
|---|---|---|
| リクルートホールディングス | サービス業 | 3.2% |
| 京セラ | 電気機器 | 2.8% |
| 味の素 | 食料品 | 2.6% |
| 日本郵政 | サービス業 | 2.6% |
| 小松製作所 | 機械 | 2.5% |
| 日本郵船 | 海運業 | 2.4% |
| 商船三井 | 海運業 | 2.3% |
| 三菱商事 | 卸売業 | 2.2% |
| ENEOSホールディングス | 石油・石炭製品 | 2.1% |
| 日本たばこ産業 | 食料品 | 2.1% |
上位10銘柄の合計は24.6%です。最大の銘柄は3.2%で、1489の最大の銘柄(4.8%)、1478の最大の銘柄(5.6%)に比べると低くなっています。このほか、株価指数先物を純資産の4.3%組み入れています。
2529と1489・1478の違い|高配当日本株ETFの比較
2529を、私が保有している2本と並べて比べます。
| 2529 | 1489 | 1478 | |
|---|---|---|---|
| 連動する指数 | 野村株主還元70 | 日経平均高配当株50指数 | MSCIジャパン高配当利回り指数 |
| 銘柄の選び方 | 東証の普通株式(金融4業種を除く)から、配当と自社株買いなどで株主還元に積極的な銘柄 | 日経平均から、予想配当利回りの高い原則50銘柄 | MSCIジャパン(大型・中型)から、配当の継続性などの基準を満たし、配当利回りが市場平均の130%を超える銘柄 |
| 銘柄数 | 70 | 50 | 34 |
| 比率の決め方 | 浮動株調整時価総額に比例(上限2%) | 予想配当利回りと流動性を加味 | 時価総額加重 |
| 信託報酬(税込) | 年0.308% | 年0.308% | 年0.209% |
| 決算 | 年4回(1・4・7・10月) | 年4回(1・4・7・10月) | 年2回(2・8月) |
| 純資産 | 384.8億円 | 5,572.5億円 | 1,462億円 |
| 最大の銘柄の比率 | 3.2% | 4.8% | 5.6% |
| 上位5業種の合計 | 41.3% | 47.6% | 66.8% |
基準日:2026年9月30日(信託報酬は各社の現在の料率)。上位5業種の合計は、各社の資料の区分で足した値です(1478は「その他」を除く)。 出典:野村アセットマネジメント 月次レポート、ブラックロック ファクトシート



1489とは何が違うの?
銘柄の選び方が違います。1489は、日経平均の構成銘柄から、予想配当利回りの高い50銘柄を選びます。2529は、東証の普通株式から、配当と自社株買いなどをもとに、株主還元に積極的な70銘柄を選びます。利回りの高さで選ぶか、株主還元の大きさで選ぶかの違いがあります。
1489との銘柄の重なり
2529の70銘柄のうち、27銘柄が1489にも入っています。この27銘柄が占める比率は、2529で現物株の部分(先物を除く)の約39%、1489で約62%です。


共通の銘柄のうち、1489での比率が高い5銘柄は次のとおりです。
| 銘柄 | 1489での比率 | 2529での比率 |
|---|---|---|
| 本田技研工業 | 4.8% | 1.8% |
| 川崎汽船 | 4.3% | 1.9% |
| 日本郵船 | 3.5% | 2.4% |
| 日本製鉄 | 3.4% | 1.7% |
| ソフトバンク | 3.1% | 1.9% |
1478の上位10銘柄のうち、2529にも入っているのは、小松製作所、本田技研工業、ソフトバンク、KDDI、NTTの5銘柄です。1478の上位にある第一生命、MS&AD、東京海上は保険業なので、2529には入りません。
1478と1489の特徴と、持つ割合の考え方は、こちらに書いています。
2529のリターンと分配金|1489・1478との比較
リターン
| 2529 | 1489 | 1478 | |
|---|---|---|---|
| 1年 | +32.1% | +42.9% | +32.2% |
| 3年 | +71.7% | +102.0% | 約+88.7% |
基準日:2026年9月30日。分配金を再投資したとして計算した累積の騰落率です。 出典:野村アセットマネジメント 月次レポート、ブラックロック ファクトシート
3年は、3本のうち2529がいちばん低くなっています。1年は、1478とほぼ同じで、1489より低い数字です。基準日や期間を変えると、順位は変わります。※ 過去のリターンは、将来の成果を保証するものではありません。
2529の対象指数との差は、1年が−0.5ポイント、3年が−1.9ポイントです。
分配金
2529の分配金(100口あたり)は、決算ごとに次のとおりです。
| 決算日 | 分配金 |
|---|---|
| 2025年10月7日 | 2,000円 |
| 2026年1月7日 | 500円 |
| 2026年4月7日 | 2,400円 |
| 2026年7月7日 | 400円 |
| 2026年10月7日 | 2,400円 |
直近1年(2026年1月・4月・7月・10月)の分配金は合計5,700円(100口あたり)で、決算ごとの差が大きくなっています。1口あたり57円を、2026年10月16日の株価2,384円で割ると、分配金利回りは約2.4%です。同じ計算で、1489は約3.0%、1478は約2.7%です。
2529の注意点|分配金のぶれ・信託報酬・金融を含まない
- 分配金が、決算ごとに大きく変わる:直近の5回は、100口あたり400円から2,400円まででした。年4回受け取れますが、1回あたりの金額は一定ではありません。
- 信託報酬は、1478より高い:信託報酬(税込)は、2529が年0.308%、1478が年0.209%です。総経費率は年0.36%(2026年1月8日〜7月7日)でした。
- 銀行・証券・保険などの金融業は入らない:銘柄の選び方が、東証33業種の「銀行業」「証券、商品先物取引業」「保険業」「その他金融業」を除くルールです。
- 株価指数先物を組み入れている:2026年9月30日は純資産の4.3%でした。
- 株主還元の実績は、将来を約束しない:過去の配当や自社株買いをもとにした選定です。これからも続くとは限りません。株価が下がると、基準価額も下がります。
2529にかかる税金|分配金は20.315%、NISA成長投資枠は対象
国内の上場株式やETFの分配金には、所得税・復興特別所得税15.315%と住民税5%、あわせて20.315%がかかります。特定口座(源泉徴収あり)では、この税金が引かれた金額が支払われます。上場株式等の配当は、確定申告をしないことも選べます。
2529は、NISAの成長投資枠の対象です。成長投資枠で買った2529の分配金は、非課税です。ただし、分配金の受取方法を「株式数比例配分方式」にしている必要があります(配当基準日までに、証券会社で手続きします)。
私は2529を見送ります|判断の理由
先に前提を書いておきます。ここで考えているのは、「1478と1489を持っている筆者が、2529を加えるか」です。
3年のリターンが、1489・1478より低い
2026年9月30日時点の配当込みのリターンについて、3年は+71.7%で、1489(+102.0%)、1478(約+88.7%)より低い数字でした。1年は+32.1%で、1478(+32.2%)とほぼ同じ、1489(+42.9%)より低くなっています。
過去の数字で、基準日や期間を変えると順位は変わります。ただ、同じ高配当日本株のETFを並べたとき、この期間のリターンの面では、2529を加える理由になりませんでした。
信託報酬が、1478・399Aより高い
信託報酬(税込)は、2529が年0.308%、1478が年0.209%、1489と同じ指数に連動する399A(上場インデックスファンド日経平均高配当株50)が年0.165%以内となっており、2529は1478・399Aより高いです。
100万円あたりの年間の信託報酬は、2529が約3,080円、1478が約2,090円、399Aが約1,650円です(信託報酬のみ。ほかの費用は含みません)。
1489との銘柄の重なりが大きい
1489を持っている私にとって、2529を加えると、すでに持っている銘柄の比率が増える面が大きくなります。2529の70銘柄のうち27銘柄が1489と共通で、その比率は2529の約39%、1489の約62%です。1478とも、上位10銘柄のうち5銘柄が重なります。
3年のリターン、信託報酬、1489との重なりの3点から、私は2529を見送ることとしました。
高配当日本株のETFの種類や、組み合わせの考え方は、こちらに書いています。


まとめ
- 2529は、東証の普通株式(金融4業種を除く)から、配当と自社株買いなどで株主還元に積極的な70銘柄を選び、浮動株調整時価総額に比例して比率を決めるETFです。信託報酬(税込)は年0.308%で、NISAは成長投資枠の対象です。
- 業種は輸送用機器・化学・食料品が上位で、最大の銘柄は3.2%です。1489と共通の銘柄は27銘柄で、その比率は2529で約39%、1489で約62%です。
- 配当込みのリターン(2026年9月30日)は、3年が+71.7%で、1489・1478より低い数字でした。信託報酬は1478・399Aより高くなっています。
- 私は、3年のリターン、信託報酬、1489との重なりの3点から、2529を見送ります。








