代用FXとは?株式を担保にFXができる仕組み・メリット・リスクを解説

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代用FXとは何かを解説するアイキャッチ画像。株式を担保にFXを行う仕組み・メリット・安全性について説明する記事のタイトルがネイビー文字で中央に配置されている。

代用FXは、持っている株式を証拠金の代わりにして、FXの取引ができる仕組みです。現金を新たに入金しなくても始められます。

FXは、円とドルのように2つの通貨を交換して、為替レートの変化による差額や、スワップを狙う取引です。スワップは、2つの通貨の金利差から受け取れるお金のことです。

私は元税務署職員・FP2級で、保有している株式・ETFを担保に、代用FXでスワップを受け取る運用をしています。毎月の実績は、運用実績の記事に載せています。

この記事は、代用FXを初めて知った方、始めるか迷っている方に向けて、仕組み・メリット・リスク・向いている人を順に整理しています。始め方の手順は、別の記事に書いています。

インデックス投資の次に何を足し、出口までどうつなげるかを、6章の順番で通して読めるようにまとめたnoteマガジン「インデックス投資の次の一手」があります。

目次

代用FXとは|株を担保にして、FXの証拠金にする仕組み

FXでは、取引の元手として証拠金(取引の担保として預けるお金)が要ります。

  • 通常のFX:現金を入金して、その現金を証拠金にする。
  • 代用FX:株を預けて、その評価額の70%を証拠金にする。
現金を入金して始める通常FXと、株を担保にして始める代用FXの2種類があり、違いはスタート地点だけで、仕組み自体は同じであることを示した図
現金から始める通常FXと、株を担保にする代用FXの違い

たとえば100万円の株を持っていれば、70万円分がFXの証拠金になります。株を売らず、現金も足さずに、FXの取引ができます。

株式評価額100万円の70%にあたる70万円をFX証拠金として利用でき、株を売らず現金を追加せずに取引できることを示した図
株式評価額の70%をFX証拠金として利用できるのが代用FX

仕組み|4つのステップ

流れは次のとおりです。

  1. 代用FXに対応した会社の口座で、株式などを保有する(購入するか、他社から移管する)。
  2. 保有している株式を「代用有価証券」として設定する。
  3. 株式の評価額の70%が、FXの証拠金になる。
  4. その証拠金で、通常のFXと同じように売買する。
代用FXの手順を4ステップで示した図。①代用FX対応の証券口座で株式を保有(購入または移管)②株式を代用設定③代用評価額を算出(株式評価額の70%を利用可能)④FXの取引ができる
株式を担保にする代用FXの流れ(4ステップ)

担保にできるものと、できないものは、次のとおりです。

  • 担保にできるもの:国内の株式・ETFなど。三菱UFJ eスマート証券は投資信託(一般型)も担保にできる。
  • 担保にできないもの:NISAやiDeCoの口座にある資産。累投型の投資信託。米国株など。

対応している会社は、2026年9月時点で、SBI証券・三菱UFJ eスマート証券・DMM.com証券の3社です。担保にできるものは会社によって違います。会社ごとの、担保にできるもの・現金の要否・取引単位・スワップなどは、比較記事の表にまとめています。

代用FXのメリット

株を売らずに、FXの資金をつくれる

特定口座で株を売って利益が出ると、その利益に約20%(20.315%)の税金がかかります。代用FXなら、株を売らずに、FXの証拠金をつくれます。ただし、FXで出た利益にも、約20%の税金がかかります。株式を担保にしていても、配当や株主優待の権利は維持されます。

始めるときに、現金を新たに入金する必要はありません。現金を増やさずに試したい方でも、手持ちの株で検討できます。ただし、損失が出たときに現金が必要になるかどうかは、会社によって違います。

株とFX、2つの収益源を持てる

同じ株から、株式とFXの両方の収益を狙えます。

  • 株式から:配当金・株主優待・値上がり益
  • FXから:為替差益・スワップ
株式を売らずにFXができる代用FXのメリット。株式は配当・株主優待・値上がり益、FXは為替差益・スワップ益を狙えることを示した図
代用FXのメリット|株式(現物)×FX(為替)

たとえば、インデックス投資で株を持ち続けながら、同じ株を担保にスワップを受け取る、という使い方ができます。

代用FXのリスク

株価と為替、2つの値動きを受ける

通常のFXで気にするのは、為替レートだけです。代用FXでは、担保にした株の株価も、証拠金に影響します。

通常FXは為替損益だけが有効証拠金に影響するのに対し、代用FXは為替損益に加えて、担保にした株式の株価損益も同時に影響することを示した図
代用FXでは、為替と株価の2つの価格変動が同時に影響する

株価が下がると、証拠金も減る(計算例)

100万円の株を担保にしているとします。FXの損益は0円とします。

株価株式の評価額証拠金(評価額の70%)
変わらず100万円70万円
20%下落80万円56万円

為替が動いていなくても、株が20%下がるだけで、使える証拠金は14万円減ります。FXのポジションが同じなら、証拠金に対する余裕が小さくなります。

維持率が下がると、追加入金や強制決済になる

証拠金維持率は、預けている証拠金に、どのくらい余裕があるかを表す割合です。株価の下落や、為替の逆行で下がります。下がると、次の順で進みます。

  • まず、追加の入金(追証)を求められる。
  • さらに下がると、持っている取引が強制的に決済される(ロスカット)。
  • 会社によっては、損失が現金と担保の評価額を超え、期限までに入金できないと、担保の株が売却される(DMM FXの場合)。

リスクを小さくする方法

取引の数量が大きいほど、株価と為替の変動に弱くなります。代用FXを続けるなら、数量を抑える、維持率の目安を先に決めておく、といった方法があります。

維持率の計算、株価が下がったときのシミュレーション、ストレステストは、次の記事に書いています。

株式や投資信託だけで運用してきた方には、なじみの薄い話だと思います。自分の資産に当てはめて整理したい方は、ココナラで30分の壁打ち(3,000円)を受け付けています。何を買うか、どれだけ持つかをお勧めするものではなく、仕組みと考え方を一緒に整理するサービスです。

向いている人・向かない人

迷っている方は、次の点で確かめてください。一般的な目安です。

向いているのは、次のような方です。

  • すでに特定口座などで、株・ETF・投資信託を長期で持っている。
  • 株は持ち続けたまま、FXの収益も加えたい。
  • 株価と為替の2つを見ることを、負担に感じない。

向かないのは、次のような方です。

  • 担保にできる資産がない。
  • 担保にする株を、近いうちに生活費などで使う予定がある。
  • 株価が下がったときに、追加で入金できる現金がない。

FXの経験がなくても始められますが、用語に不安があれば、先にFXの基礎を読んでおくと進めやすくなります。私自身、株と投資信託しか触ってこなかったところから始めました。FXの仕組み、主要用語10、レバレッジ・証拠金維持率・ロスカットの考え方は、次の記事に書いています。

次に読む記事

次に知りたいことに合わせて、読んでみてください。

知りたいこと記事読める内容
始めたい代用FXの始め方|株・投信を担保に少額で始める手順と、維持率の計算例会社選びから、担保の整理、代用設定、維持率とレバレッジの計算(仮定の数字)、最初の1ポジションまで
通常のFXとどちらが得か通常FXと代用FXはどちらが有利?株リターン4%・7%で分岐点を比較株リターン4%・7%、FXレバ1倍・2倍の場合の、通常FXと代用FXの分岐点
担保にする株を選びたい代用FXにおける株式の選び方とおすすめ銘柄担保の選び方、担保に使いやすい銘柄、担保にできない・してはいけない銘柄の例
記事を読む順に知りたい代用FXまとめ|株式を担保にFXができる仕組み・始め方・リスクを順番に整理仕組み・リスク・始め方・会社選び・運用を、専用記事への案内つきで整理

まとめ

  • 代用FXは、株を担保にして行うFXで、株を売らずにFXの証拠金をつくれる。
  • メリットは、株を売らずに資金をつくれることと、株とFXの2つの収益源を持てること。
  • 株価と為替の両方の値動きを受けるため、維持率の管理が前提になる。
整理された手順で知りたい方へ

インデックス投資に何を足し、出口までどうつなげるかを、noteのマガジン「インデックス投資の次の一手」(全6章)にまとめています。

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※ 税額の計算や個別の税務相談ではありません。

黒いジャケットを着た優しい表情の男性イラスト(当ブログの著者アイコン)
元税務署FP おてぴ

元税務署職員・FP2級。投資歴は10年以上で、インデックス投資と高配当株ETFを中心に運用しています。保有株を担保にする「代用FX」も、低いレバレッジで続けています。
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