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代用FXとは?株式を担保にFXができる仕組み・メリット・リスクを解説

代用FXは、持っている株式を証拠金の代わりにして、FXの取引ができる仕組みです。現金を新たに入金しなくても始められます。
FXは、円とドルのように2つの通貨を交換して、為替レートの変化による差額や、スワップを狙う取引です。スワップは、2つの通貨の金利差から受け取れるお金のことです。
私は元税務署職員・FP2級で、保有している株式・ETFを担保に、代用FXでスワップを受け取る運用をしています。毎月の実績は、運用実績の記事に載せています。
この記事は、代用FXを初めて知った方、始めるか迷っている方に向けて、仕組み・メリット・リスク・向いている人を順に整理しています。始め方の手順は、別の記事に書いています。
代用FXとは|株を担保にして、FXの証拠金にする仕組み
FXでは、取引の元手として証拠金(取引の担保として預けるお金)が要ります。
- 通常のFX:現金を入金して、その現金を証拠金にする。
- 代用FX:株を預けて、その評価額の70%を証拠金にする。

たとえば100万円の株を持っていれば、70万円分がFXの証拠金になります。株を売らず、現金も足さずに、FXの取引ができます。

仕組み|4つのステップ
流れは次のとおりです。
- 代用FXに対応した会社の口座で、株式などを保有する(購入するか、他社から移管する)。
- 保有している株式を「代用有価証券」として設定する。
- 株式の評価額の70%が、FXの証拠金になる。
- その証拠金で、通常のFXと同じように売買する。

担保にできるものと、できないものは、次のとおりです。
- 担保にできるもの:国内の株式・ETFなど。三菱UFJ eスマート証券は投資信託(一般型)も担保にできる。
- 担保にできないもの:NISAやiDeCoの口座にある資産。累投型の投資信託。米国株など。
対応している会社は、2026年9月時点で、SBI証券・三菱UFJ eスマート証券・DMM.com証券の3社です。担保にできるものは会社によって違います。会社ごとの、担保にできるもの・現金の要否・取引単位・スワップなどは、比較記事の表にまとめています。

代用FXのメリット
株を売らずに、FXの資金をつくれる
特定口座で株を売って利益が出ると、その利益に約20%(20.315%)の税金がかかります。代用FXなら、株を売らずに、FXの証拠金をつくれます。ただし、FXで出た利益にも、約20%の税金がかかります。株式を担保にしていても、配当や株主優待の権利は維持されます。
始めるときに、現金を新たに入金する必要はありません。現金を増やさずに試したい方でも、手持ちの株で検討できます。ただし、損失が出たときに現金が必要になるかどうかは、会社によって違います。
株とFX、2つの収益源を持てる
同じ株から、株式とFXの両方の収益を狙えます。
- 株式から:配当金・株主優待・値上がり益
- FXから:為替差益・スワップ

たとえば、インデックス投資で株を持ち続けながら、同じ株を担保にスワップを受け取る、という使い方ができます。
代用FXのリスク
株価と為替、2つの値動きを受ける
通常のFXで気にするのは、為替レートだけです。代用FXでは、担保にした株の株価も、証拠金に影響します。

株価が下がると、証拠金も減る(計算例)
100万円の株を担保にしているとします。FXの損益は0円とします。
| 株価 | 株式の評価額 | 証拠金(評価額の70%) |
|---|---|---|
| 変わらず | 100万円 | 70万円 |
| 20%下落 | 80万円 | 56万円 |
為替が動いていなくても、株が20%下がるだけで、使える証拠金は14万円減ります。FXのポジションが同じなら、証拠金に対する余裕が小さくなります。
維持率が下がると、追加入金や強制決済になる
証拠金維持率は、預けている証拠金に、どのくらい余裕があるかを表す割合です。株価の下落や、為替の逆行で下がります。下がると、次の順で進みます。
- まず、追加の入金(追証)を求められる。
- さらに下がると、持っている取引が強制的に決済される(ロスカット)。
- 会社によっては、損失が現金と担保の評価額を超え、期限までに入金できないと、担保の株が売却される(DMM FXの場合)。
リスクを小さくする方法
取引の数量が大きいほど、株価と為替の変動に弱くなります。代用FXを続けるなら、数量を抑える、維持率の目安を先に決めておく、といった方法があります。
維持率の計算、株価が下がったときのシミュレーション、ストレステストは、次の記事に書いています。
株式や投資信託だけで運用してきた方には、なじみの薄い話だと思います。自分の資産に当てはめて整理したい方は、ココナラで30分の壁打ち(3,000円)を受け付けています。何を買うか、どれだけ持つかをお勧めするものではなく、仕組みと考え方を一緒に整理するサービスです。
向いている人・向かない人
迷っている方は、次の点で確かめてください。一般的な目安です。
向いているのは、次のような方です。
- すでに特定口座などで、株・ETF・投資信託を長期で持っている。
- 株は持ち続けたまま、FXの収益も加えたい。
- 株価と為替の2つを見ることを、負担に感じない。
向かないのは、次のような方です。
- 担保にできる資産がない。
- 担保にする株を、近いうちに生活費などで使う予定がある。
- 株価が下がったときに、追加で入金できる現金がない。
FXの経験がなくても始められますが、用語に不安があれば、先にFXの基礎を読んでおくと進めやすくなります。私自身、株と投資信託しか触ってこなかったところから始めました。FXの仕組み、主要用語10、レバレッジ・証拠金維持率・ロスカットの考え方は、次の記事に書いています。
次に読む記事
次に知りたいことに合わせて、読んでみてください。
| 知りたいこと | 記事 | 読める内容 |
|---|---|---|
| 始めたい | 代用FXの始め方|株・投信を担保に少額で始める手順と、維持率の計算例 | 会社選びから、担保の整理、代用設定、維持率とレバレッジの計算(仮定の数字)、最初の1ポジションまで |
| 通常のFXとどちらが得か | 通常FXと代用FXはどちらが有利?株リターン4%・7%で分岐点を比較 | 株リターン4%・7%、FXレバ1倍・2倍の場合の、通常FXと代用FXの分岐点 |
| 担保にする株を選びたい | 代用FXにおける株式の選び方とおすすめ銘柄 | 担保の選び方、担保に使いやすい銘柄、担保にできない・してはいけない銘柄の例 |
| 記事を読む順に知りたい | 代用FXまとめ|株式を担保にFXができる仕組み・始め方・リスクを順番に整理 | 仕組み・リスク・始め方・会社選び・運用を、専用記事への案内つきで整理 |
まとめ
- 代用FXは、株を担保にして行うFXで、株を売らずにFXの証拠金をつくれる。
- メリットは、株を売らずに資金をつくれることと、株とFXの2つの収益源を持てること。
- 株価と為替の両方の値動きを受けるため、維持率の管理が前提になる。

