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新しい高配当ETFとして登場した541A(One ETF TOPIX高配当株グロース指数)は非常に魅力的な中身をもつETFです。
ただ、国内の高配当ETFを選ぶなら、すでに人気と実績のある1478や1489も外せません。
この記事では、541Aの概要を整理したうえで、1478・1489との違いを比較表と上位10銘柄で解説します。
結論を先にいうと、選び方は次のとおりです。
この記事を読めば、541Aの特徴だけでなく、自分に合う高配当ETFがどれかまで判断できます。
541Aは、「One ETF TOPIX高配当株グロース指数」というETFです。アセットマネジメントOneが運用し、2026年3月24日に東証へ上場予定の国内ETFです。
基本情報を整理します。
| 項目 | 541A |
|---|---|
| 正式名称 | One ETF TOPIX高配当株グロース指数 |
| 運用会社 | アセットマネジメントOne |
| 対象指数 | TOPIX高配当株グロース指数(配当込み) |
| 上場予定日 | 2026年3月24日 |
| 分配頻度 | 年4回 |
| 売買単位 | 10口 |
| 信託報酬(税込) | 年0.308% |
| 主な特徴 | 高配当だけでなく、グロース性にも着目 |
ポイントは、単なる高配当ETFではなく「高配当株グロース指数」に連動することです。
1478や1489も高配当ETFですが、541Aは名前のとおり「グロース」と入っています。ここが最大の特徴であり、同時に「普通の高配当ETFと同じつもりで買っていいのか?」という疑問も生じます。
また、売買単位が10口という点も押さえておきたいポイントです。1478や1489は1口単位で売買しやすい一方、541Aは最低投資金額が相対的に少し大きく感じられる可能性があります。実際の売買価格によって印象は変わりますが、少額で細かく買い増したい人は売買単位も確認しておくと安心です。
541Aが連動する「TOPIX高配当株グロース指数」は、JPX総研が2026年1月から算出を始めた新しい指数で、TOPIX500の構成銘柄から、グロース性と配当利回りなどに着目して50銘柄を選定するのが特徴です。
つまり、従来の高配当ETFのように
という発想だけではなく、
という銘柄群を取り込みにいく設計になっています。

実際、JPXが公表した指数構成銘柄には、INPEXや積水ハウス、日本たばこ産業のような高配当銘柄だけでなく、MonotaRO、ZOZO、ラクス、ディスコ、キーエンス、レーザーテック、HOYAなど、「高配当ETFにしては成長株の色が強い」と感じる銘柄も含まれています。
ここが1478や1489との大きな違いです。
従来型の高配当ETFは、どうしても
といったセクターに寄りやすい傾向があります。
もちろんそれ自体は悪くありませんが、相場によっては「高配当株は強いけれど、成長株相場には乗りにくい」「値上がり益の勢いでは少し物足りない」と感じる場面もあります。
541Aは、そうした不満に対して「配当も欲しいが、成長株を完全には捨てたくない」という答えを出そうとしているETFだと考えられます。
541Aは新しい切り口のETFですが、現時点では上場前または上場直後のため、実績がまだありません。
そのため、今後次の3つを確認していきましょう。
設計思想は魅力的でも、ETFは実際に売買しやすく、継続的に資金が入るかどうかが大事です。
また、分配金についても、上場直後はまだ実績がないので、期待しているイメージどおりになるとは限りません。
最初は少し様子見というのも立派な判断です。
私も運用している1478、1489を含めた3本の違いをざっくり整理します。
| 項目 | 541A | 1478 | 1489 |
|---|---|---|---|
| 正式名称 | One ETF TOPIX高配当株グロース指数 | iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF | NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 |
| 対象指数 | TOPIX高配当株グロース指数(配当込み) | MSCIジャパン高配当利回り指数(配当込み) | 日経平均高配当株50指数(トータルリターン) |
| 銘柄数 | 50銘柄 | 33銘柄前後 | 50銘柄 |
| 分配頻度 | 年4回 | 年2回 | 年4回 |
| 信託報酬(税込) | 0.308% | 約0.209% | 0.308% |
| 売買単位 | 10口 | 1口 | 1口 |
| 純資産総額(2026.3前後) | 上場前のため未形成 | 1,667.8億円 | 5,528.3億円 |
| 性格 | 高配当+成長性 | 高配当+大型優良株 | 王道の高配当 |
この時点で大きい違いは、1478だけが年2回分配であることです。
また、信託報酬は1478がやや低く、コスト面では少し有利に見えます。
一方で、1489と541Aは同水準なので、ここでは指数の違いや中身の違いのほうがより重要になります。

初心者はまずどこを比べればいいの?
迷ったら、最初は次の3点だけ見れば十分です。
初心者ほど、最初からすべてを完璧に比較しようとして疲れてしまいがちです。ですが、最初の判断軸はそこまで多くなくて大丈夫です。たとえば、
という3つを考えるだけでも、候補は絞れます。
高配当ETFは、信託報酬や分配頻度だけでなく、実際にどんな銘柄をどのくらいの比率で持っているかが非常に大事です。3本の上位10銘柄を見ていきます。
| 順位 | 541A | 1478 | 1489 |
|---|---|---|---|
| 1 | ディスコ(3.3%) | 三井物産(6.44%) | アステラス製薬(4.24%) |
| 2 | アドバンテスト(2.7%) | 小松製作所(5.96%) | INPEX(4.18%) |
| 3 | 第一興商(2.6%) | パナソニック(5.26%) | 三菱商事(3.92%) |
| 4 | 野村ホールディングス(2.6%) | 第一生命HDGS(4.91%) | みずほフィナンシャルグループ(3.77%) |
| 5 | 小松製作所(2.6%) | MS&AD(4.87%) | 武田薬品工業(3.64%) |
| 6 | レーザーテック(2.6%) | 伊藤忠(4.87%) | 三井住友フィナンシャルグループ(3.47%) |
| 7 | SANKYO(2.4%) | トヨタ自動車(4.80%) | 日本たばこ産業(3.43%) |
| 8 | MS&ADインシュアランスグループHD(2.4%) | 東京海上HD(4.65%) | 野村ホールディングス(3.43%) |
| 9 | 日本触媒(2.4%) | KDDI(4.42%) | 三井金属(3.41%) |
| 10 | フジクラ(2.3%) | ソフトバンク(4.12%) | 川崎汽船(3.36%) |
ざっくり整理すると、次のように考えるとわかりやすいです。
少し細かく見ていきましょう。
1489の上位10銘柄は、アステラス製薬、INPEX、三菱商事、みずほFG、武田薬品、三井住友FG、JT、野村HD、三井金属、川崎汽船と、かなり日本の高配当定番銘柄が並んでいます。
業種で見ると次のようなものが多く、配当利回りを取りにいく王道路線です。
1489の良さは、上位銘柄の顔ぶれが非常にわかりやすいことです。高配当株投資に慣れている人なら「たしかにこのあたりが入る」と納得しやすく、初心者でも“高配当ETFの典型例”として理解しやすい構成になっています。
一方で、セクターの偏りがあり、景気や資源価格、金利動向に左右されやすい銘柄が上位に入りやすいため、相場によっては値動きが荒い場合があります。それでも、配当を軸に素直に日本株へ投資したい人にはとてもわかりやすい一本です。
1478は、1489よりも安定感重視に見えやすいETFです。上位10銘柄は、三井物産、小松製作所、パナソニック、第一生命HDGS、MS&AD、伊藤忠、トヨタ自動車、東京海上HD、KDDI、ソフトバンクという顔ぶれです。
1489と比べると、次のような業種が多く大型優良株を厚めに持っている印象があります。
もちろん高配当ETFですが、上位銘柄を見ると1489ほど高利回り一点集中というより、配当を出しつつ企業の安定感も意識した構成に見えます。
1478は極端な高利回り株ばかりではなく、事業規模や安定性が評価される企業が多く並びます。通信や保険、自動車など、「このETFなら長く持てそう」と感じやすい人も多いでしょう。
541Aの上位10銘柄は、ETF実績ではなくTOPIX高配当株グロース指数の上位10銘柄ですが、顔ぶれはかなり個性的です。特に、
など、従来の高配当ETFの上位にはあまり並びにくい成長株・ハイテク株が入っています。
単に利回りの高い銘柄を集めたETFではなく、高配当ETFの形をしながら株価成長も取り込みにいく設計とわかります。ここが541Aの最大の面白さであり、同時に評価が分かれやすいところでしょう。
高配当ETFに何を求めるかによっては、
と感じ方が大きく変わりますね。
また、「東証マネ部!」に掲載されている指数パフォーマンスも気になります。


ここ数年の結果が強く反映しているとは言え、正直どっちつかずの結果に感じてしまいます。高配当株に魅力を感じている人は、一般的にそれのみを目的としている人も多く、筆者としても成長株は成長株としての商品を別枠で購入していく方が管理がしやすいと感じました。
それでも、「複数の銘柄を保有したくない。」「できるだけ1本で完結させたい。」といった人にとっては有力な選択肢になる商品のように思います。
1489が向いているのは、次のような人です。
1489は、国内高配当ETFの中でも知名度と規模が大きく、迷ったときの第一候補にしやすいETFです。
「まず1本選ぶなら?」という問いに対して、いちばん答えやすいのが1489です。
これから高配当ETFを初めて買う人にとっては、1489の分かりやすさは大きな魅力です。
1478が向いているのは、次のような人です。
1478は、上位銘柄を見ると大型優良株が並んでいて、全体として落ち着いた印象があります。
高配当ETFにありがちな「利回りは高いけれど偏りが強い」という不安をやわらげたいなら、1478はかなり有力です。コスト面でもやや有利で、長期保有の候補として検討しやすいでしょう。
541Aが向いているのは、次のような人です。
逆にいうと、
という人には、現時点では1478や1489のほうが安心感があります。
541Aは、すでに高配当ETFを見てきた人ほど興味を持ちやすい商品です。
1489や1478と比較すると、明らかに設計思想が違うからです。
「次の一手」としての面白さはありますが、少し理解を深めてから選ぶほうがいいでしょう。
初心者が失敗しにくいのは、まず次の順番で考えることです。
541Aは、従来の高配当ETFにはなかった面白さがあるETFです。ただし、現時点では「すぐ本命」ではなく、「有望な新顔」として見るのがおすすめです。
541Aは新設ETFなので、1478・1489と同じ感覚で即断するのはおすすめしません。指数設計は魅力的でも、純資産や売買代金、スプレッドなどは上場後に確認したいポイントがあるからです。
一方で、541Aのような新しいETFが登場したことで、国内高配当ETFの選択肢はこれまでより少し広がりました。従来は「王道高配当を選ぶか、少し質を重視するか」という比較になりやすかったのですが、ここに「高配当なのに成長株もある程度取り込みたい」という新しい軸が加わったわけです。
再度、選び方をシンプルにまとめておきます。
この3本は、どれが正解というより、何を優先するかで向いている人は異なります。だからこそ、利回りや話題性だけで決めるのではなく、自分が求めている投資対象、銘柄に合っているかで選んでいきましょう。
ETFの選び方をさらに整理したいなら、次の記事がおすすめです。
筆者も運用している高配当日本株ETFの組み合わせ方はこちらで紹介しています。
高配当日本株ETFを運用するなら「NISA」と決めつけていませんか?「特定口座」を有利に運用する方法があります。




投資歴は10年以上。現在はインデックス投資・高配当株ETFを中心とし、これら保有株を担保に使う「代用FX」で資金効率を高める投資を自ら実践。初心者の方にも分かりやすく、仕組みとリスクを丁寧に解説していきます。
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