テック20とS&P500の違い|リターン・リスク・コストとNISAでの選び方

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一歩先いく「テック20」とは何か|S&P500と比較して分かる2つの魅力

S&P500はNISAの定番。でも最近、AI・半導体ブームで「テックにもっと集中した方が増えるのでは?」と気になって、テック20を見かける人が増えています。

この記事では、具体的に2つの代表的な投資信託

  • テック20:一歩先いく US テック・トップ20インデックス(大和アセットマネジメント)
  • S&P500:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)(三菱UFJアセット)

を比較しながら、

主に次の内容について解説していきます。

  • テック20って何の“商品”なの?(指数?ETF?投信?)
  • S&P500と比べて、どれくらい値動きが違う?(下がった時に耐えられる?)
  • コストが高いって聞くけど、払う価値はある?(長期だと差が大きい?)

最後に、長期の土台は崩さずに「為替」も選択肢に入れたい人向けに、株式を担保にFXができる「代用FX」の考え方にも軽く触れていきます。

ぜひ最後までご覧いただき、自分にとっての最適な投資スタイルを身に付けていきましょう。

この記事は情報提供を目的としたもので、特定商品の売買を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。

目次

結論|テック20は「成長に集中」、S&P500は「広く分散」

結論から言うと、2つは役割が違います。

  • テック20:米国のテック成長に“寄せる”設計。上振れも狙える反面、値動き(下落)も大きくなりやすい
  • S&P500:米国の代表企業に“広く”投資。王道の分散で、長期で続けやすい

迷ったら、まずはこの整理でOKです。

  • 暴落時に不安で積立を止めそう → S&P500寄り
  • 値動きの大きさに耐えられて、成長に集中したい → テック20寄り

結局「テック20とS&P500どっちが正解」なの?

正解は1つでありません。続けられる設計が大切です。
特に初心者は「下落時にやめない設計」がいちばん大事。

長期投資は「銘柄当て」よりも、

  • 積立を止めない
  • 余裕資金で続ける
  • 年1回くらいの見直しでブレない

この3つを意識することが、結果に直結しやすいです。

テック20を深掘り|仕組み・選定ルール・入れ替え

テック20(USテック・トップ20)とは?指数と投資商品の整理

「テック20」は、「FactSet US Tech Top 20指数(配当込み、円ベース)」という指数への連動を目指す投資商品を指し、米国テック系の上位20銘柄に集中投資するものです。
含まれている銘柄は、今の米国株の主役(AI・半導体・クラウド・プラットフォーム・ECなど)の中心企業が並びます。

本記事で比較する投資信託「一歩先いく US テック・トップ 20 インデックス」は、実質的にグローバルX USテック・トップ20 ETF(2244)への投資を通じて、テック20に投資する設計となっています。

投資信託がETFを組み入れる形(いわゆる「ファンド・オブ・ファンズ」)のため、
信託報酬は、「一歩先いく US テック・トップ 20 インデックス」>グローバルX USテック・トップ20 ETF(2244)となっています。

また、一般的にこれらの投資商品はS&P500に連動するものより信託報酬が高く設定されているため、「テックに集中して上振れを狙う」狙いがある分、コスト差をどう受け止めるかも判断材料になります。

銘柄の選定基準(ざっくり7ステップ)

テック20は「雰囲気でテックを集めた指数」ではなく、ルールベースで“20銘柄”を機械的に決めるのが特徴です。
テック20(FactSet US Tech Top 20 Index)の選定は、要点だけ抜くと次の流れになっています。

  1. NASDAQ上場の普通株/ADRから選ぶ
    まず「NASDAQが母集団」です。ここがS&P500より“攻める”理由の1つ。
  2. 中国・香港に本社があるADRは除外
    “米国テック集中”のコンセプトを崩さないためのフィルター。
  3. 時価総額で上位300社まで絞る
    小型株や流動性が低い銘柄を避けるための第一関門。
  4. 売買代金(流動性)の基準をクリアした銘柄だけ残す
    目安として「直近3か月の平均売買代金」が一定以上。
  5. RBICS(事業内容ベースの分類)で“テック関連”に当てはまる銘柄だけ選別
    単に「ITセクター」ではなく、事業の中身で分類します。
  6. 5つのテーマごとに“上位常連”をまず確保
    5テーマそれぞれで時価総額上位から選び、まずは“各テーマの主役”を取りにいく設計です。
  7. 残り枠は、テーマをまたいで時価総額上位から埋めて合計20銘柄にする
    結果として、王道のビッグテック+テーマの強い銘柄が混ざりやすくなります。
  • 指数算出会社FactSetが公開する「FactSet US Tech Top 20 Index Methodology」のルールを要約しています。

魅力① 5つのテーマ

テック20は、主に次の5テーマに分類しています。

  • 自動化/ロボティクス:自動運転・産業自動化など
  • クラウド:クラウド基盤/SaaSなど
  • コンテンツ/プラットフォーム:広告・SNS・動画・OSなど
  • Eコマース:EC・決済・周辺サービス
  • 半導体:GPU・設計・製造装置・周辺インフラ

いずれも今の世界をリードするテーマであり、これらの代表的な銘柄に集中投資できるのが魅力です。

「テックなら全部」ではなく、“どの成長テーマに属するか”で選ぶので、AI相場・半導体相場のような局面では伸びやすい一方、逆風の時は下げやすくなります。

魅力② ウェイト制限とリバランスの特徴

「20銘柄に集中=1銘柄に偏りすぎて危ない」にならないよう、テック20(指数)には、

  • 1銘柄あたりの比率に上限8%
  • 各テーマごとの比率にも上限:25%

のような“偏りすぎ防止”ルールが入っています。

FANG+やメガ10のような均等投資(1銘柄10%)ではありませんが、1銘柄・1テーマごとに上限が定められているため、極度の偏りを防ぎたい人にとっては魅力の1つとなります。

ただし大事なのは、上限があっても「テック集中」である事実は変わらないこと。

  • 上がる時は気持ちよく伸びやすい
  • 逆に、金利上昇や景気不安では下げも大きくなりやすい

この“体感”が、S&P500との最大の違いになります。

入れ替えはいつ?(年2回の見直し)

テック20は、年2回(6月と12月)、構成銘柄の見直しとリバランスが行われます。

つまり、テックの勢いが変わっても「毎月クルクル入れ替える」タイプではなく、
年2回で“主役の入れ替わり”を取りにいくようになっています。

リバランスがあるメリットとしては、次のような内容が挙げられます。

  • 勝ちすぎた銘柄の偏りを抑える
    上がり続けた銘柄を少し売り、比率を整えることで「1銘柄に乗りすぎ」を防ぐ
  • 自然な利益確定になりやすい
    強く上がった部分を一部確定し、相対的に出遅れた銘柄へ回す動きが入りやすい
  • ルール通りの“入れ替え”で陳腐化に対応
    テックは主役が入れ替わりやすいので、定期見直しがあることで指数が古い銘柄になりにくい

もちろん万能ではなく、相場が急変した直後は「見直しまでの期間」はそのまま抱える点は理解しておきましょう。

S&P500を要点だけ|なぜ「王道」なのか

S&P500は、米国を代表する約500社で構成される株価指数。
テックだけでなく、金融・ヘルスケア・生活必需品など、幅広い業種を含みます。

「米国株=S&P500」とよく言われるのは、

  • 米国の“主力企業”が一通り入っている
  • 1社・1業種に依存しにくい
  • 低コスト商品が豊富

という理由から、長期投資の土台にしやすいからです。

また、時価総額や流動性に加えて、継続的な利益などの条件があるため、ある意味で「米国の優等生」バスケットとなっています。

S&P500も時価総額加重型のため、上位はビッグテックが強いですが、それでも500社に分散しているので、1セクターの不調が“全部”に直撃しにくい構造です。

  • テック相場が強い時:テック寄りの影響を受ける
  • テックが逆風の時:他セクターがクッションになりやすい

という中身が、続けやすさにつながります。

比較表で一発理解|テック20 vs S&P500

分散・コスト・リターン・リスクの比較

テック20とS&P500の代表的な投資商品を例に、一覧で比較します。

次の表だけ見れば、「分散の度合い(銘柄数)」「値動き」「コスト(信託報酬)」「リターン/リスク/シャープレシオ」が一発でつかめます。

  • テック20:一歩先いく US テック・トップ20インデックス(大和アセットマネジメント)【投資信託】
  • S&P500:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)(三菱UFJアセット)【投資信託】
  • 1年の数値は、楽天証券の「リスクリターン(税引前)詳細」(更新日:2025年12月30日)を参照しています。
比較項目テック20(一歩先いく US テック・トップ20インデックス)S&P500(eMAXIS Slim 米国株式(S&P500))
銘柄数のイメージ20銘柄に集中約500銘柄に分散
値動き大きくなりやすい相対的にマイルド
信託報酬(税込)0.495%0.0814%
リターン(1年)22.27%15.66%
リスク(1年)26.17%18.59%
シャープレシオ(1年)0.880.85
NISA区分成長投資枠つみたて投資枠・成長投資枠

信託報酬:テック20は“上乗せコスト”が大きい

  • テック20:0.495%/S&P500:0.0814%で、差は約0.41%あります。
  • この差は、毎年“確定で引かれる”コスト。長期ほど効きやすいので、テック20を選ぶなら「その分の上振れがある(かもしれない)」前提で割り切るのが大事です。
  • 逆に言うと、S&P500は「コストが低い=複利の邪魔をしにくい」。ここが王道たる理由の1つです。

リターン(1年):テック20が上。ただし短期はブレる

  • 直近1年ではテック20のリターンが上回っています。
  • ただし1年リターンは景気・金利・AI相場のようなテーマで変わるので、「常にテック20が勝つ」とは限りません。
  • “勝ちやすい局面”がある分、“負けやすい局面”もある。この振れ幅が、集中型の特徴です。

リスク(1年):テック20は値動きが大きい=継続難易度が上がる

  • テック20のリスク(年率)はS&P500より高く、下落局面の体感も大きくなりやすいです。
  • 初心者はここが最大の差で、
    • 「下がっても積立を止めない自信がある」→ テック20も候補
    • 「下落が来ると不安で止めそう」→ S&P500が向きやすい

シャープレシオ(1年):効率は近い=“好み”と“続け方”で決まる

  • 1年シャープレシオは大差がなく、“効率”は近い数字です。
  • だからこそ結局は、コスト差を払ってでも集中成長を取りにいくか、それとも低コスト分散で淡々と積み上げるかの好みで決まります。

構成銘柄・構成比の比較表(上位10)

先に要点をまとめておくと、次のようになります。

  • テック20:上位10社だけで約74% → 「少数精鋭」。当たり外れの影響が大きい
  • S&P500:上位10社で約39% → “同じ主役”でも、裾野が広い

各投資商品の構成は次のとおりです。

  • 出典:大和アセットマネジメントの月次レポート(組入ETF:GX USテック・トップ20 ETFの組入銘柄)
  • データ基準日:2025年11月28日
順位銘柄構成比
1ブロードコム9.6%
2エヌビディア9.2%
3アップル8.3%
4テスラ7.8%
5パランティア7.5%
6マイクロソフト7.0%
7アルファベット A6.9%
8アマゾン6.7%
9メタ6.1%
10AMD4.5%

NISAでの買い方|初心者が迷わない実務

eMAXIS Slim S&P500はNISAのつみたて枠、成長投資枠どちらも対象ですが、テック20は成長投資枠のみの対象です。

制度の建付けを考慮すると、

  • つみたて枠:S&P500をコアとして積立が基本
  • 成長枠:テック20をサテライトとして上振れを狙う

が基本路線になります。

一般的には、比率は80/20や70/30が推奨されますが、ここは自分のリスク許容度から判断するのが賢明です。
方法としては、次のような方法が分かりやすいです。

  • 年1回見直し、○%ずれたら調整
  • リバランスの手間を最小化する方法
    • 追加投資で比率を戻す(売らないリバランス)
    • 年1回だけ「点検日」を作る

インデックス投資におけるリバランスについては、次の記事で詳しく紹介しています。

間違っても次のようなことはやらないようにしましょう。

  • 生活防衛資金まで突っ込む
  • 値動きの大きさに耐えられないのに高ボラへ全振り
  • 「上がってるから買う」「下がったから売る」を繰り返して、積立の意味を消す

一歩先の選択肢:株式を担保にFX(代用FX)という考え方

S&P500、テック20のいずれであっても、特定口座で保有するのであれば、それらを担保にしてFXができる「代用FX」という選択肢があります。

  • 株式を売らずに、担保として活用できる(長期投資の“土台”を崩しにくい)
  • ただしレバレッジ取引なので、損失が拡大する可能性もある
  • 担保株の下落×為替逆行が重なると一気に苦しくなる点に注意

興味ある方はこちらもご覧ください。仕組みを簡単に解説しています。

よくある質問(FAQ)

テック20はS&P500上位と被る?

被ることが多いです。
違いは、S&P500は他の約490社も一緒に持つのに対し、テック20はその周辺も含めて濃く持つ点です。

テック20は“危ない”の?

「危ない=悪い」ではなく、値動きが大きい(リスクが高い)という意味で扱いが難しいです。
初心者にとっての「危ない」は、商品自体よりも、

  • 下落に耐えられず積立を止める
  • 取り返そうとして無理な追加投資をする

といった“行動”の方で起きやすいです。

S&P500とメガ10、どっちが将来強い?

メガ10は、超大型株にさらに寄せる分、上振れも下振れも濃くなりがち。
将来の強さは誰にも断言できないので、

  • 継続しやすさ:S&P500
  • 変動を取れる:メガ10
    で考えるのが現実的です。
FANG+、メガ10と比べてどっちがいい?

FANG+/メガ10はどちらも10社に集中しており、テック20の20社よりも集中投資となっています。

また、「採用ルール」「入替」「銘柄の偏り方」が異なるため、自分が成長を感じれらる企業、テーマを含んでいるかで選びましょう。

FANG+とS&P500の比較記事はこちら。

メガ10とS&P500の比較記事はこちら。

※3商品の比較は別記事を公開する予定です。

テック20はいつ買うのがいい?

基本はタイミングを当てにいかず、積立で平準化がラクです。
一括で買うなら、事前に「下がったら追加」「上がったら何もしない」などルールを決めておくとブレにくいです。

円安・円高の影響はある?

あります。どちらも米国資産なので、

  • 円安:円換算でプラスに働きやすい
  • 円高:円換算でマイナスに働きやすい
    という特徴があります。

「為替が怖いから米国株はやめる」ではなく、

  • 投資期間を長く取る
  • 積立で平準化する

この2つで吸収しやすくなります。

筆者は運用しているの?

FANG+、メガ10、テック20を比較した結果、テック20に一番惹かれていますが、運用については継続して検討します。

まとめ|テック20の魅力を整理

最後に、テック20の特徴・S&P500との違い・迷ったときの考え方を5つでまとめます。

  • テック20の特徴
    • NASDAQ中心のテック上位20銘柄に集中
    • 5テーマで選別し、キャップ&定期リバランスで偏りを抑える設計
  • S&P500との比較
    • テック20は上げ下げが大きくなりやすく(メンタル難易度↑)、S&P500は相対的にマイルド(継続難易度↓)
    • テック20は信託報酬が高めになりやすく、S&P500は低コスト商品が豊富
  • 迷ったらの結論
    • まずはS&P500で土台を作り
    • テック20は「余剰資金の範囲」で上乗せするのが無難
    • 決め手は 下落局面でも続けられるか

最後までご覧いただきありがとうございました。
今回の記事があなたにぴったりの投資商品選びの参考になれば幸いです。


インデックス投資に加えて、資金効率の向上を狙える代用FXについて知りたい方はこちらをご覧ください。

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黒いジャケットを着た優しい表情の男性イラスト(当ブログの著者アイコン)
おてぴ|おてがるFP

投資歴は10年以上。現在はインデックス投資・高配当株ETFを中心とし、これら保有株を担保に使う「代用FX」で資金効率を高める投資を自ら実践。初心者の方にも分かりやすく、仕組みとリスクを丁寧に解説していきます。

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