新NISAが始まって以降、S&P500の積立を軸にする人はさらに増えました。
一方で、2020年代の米国株は「上位少数が引っ張る」局面が目立ちます。
- 「S&P500でも結局、上位に偏ってるなら…」
- 「いっそ勝ち組10社に集中したほうが効率いいのでは?」
そこで候補に挙がるのが、成長性の高い米国大型株10社に集中する ニッセイ・S米国グロース株式メガ10(以下、メガ10)。ただし、集中投資は「上振れ期待」と引き換えに、下振れ(ドローダウン)も大きくなりがちです。
この記事で分かることは次の3つです。
- メガ10とS&P500の違い:どこが“別物”なのか(設計・銘柄・リバランス)
- トップ10・構成比の読み方:同じ米国株でも、リスクの出方がどう変わるか
- 新NISAでの使い方:つみたて枠/成長枠で、どう使い分けるのか
本記事を読んで、指数の設計・銘柄の選ばれ方・リバランス・コスト・リスク・NISAでの使い方を理解して、自分が運用すべきか判断しましょう。
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結論|メガ10とS&P500の違いと選び方
S&P500=低コスト・分散、メガ10=成長上位10社へ集中
次の内容でいけば、あなたにとって合う、合わないを判断しやすいです。
- S&P500:米国大型株の「広い平均点」を取りにいく。分散と低コストが最大の武器。
- 価格変動に強くない(下落が来ると不安で手が止まりやすい)
- 手間なく市場平均でOK(長期で勝ち筋を作りたい)
- コスト最優先(信託報酬や実質コストを徹底的に抑えたい)
- 米国の幅広い産業(テック以外)もまとめて持ちたい
- メガ10:成長の強い「上位10社」に賭ける。集中とリバランスで“鋭さ”が出る。
- AI/クラウド/半導体など、覇者が利益を取り続ける構図に確信がある
- 上下のブレ(ボラティリティ)が大きくても、淡々と継続できる
- 「市場平均+α」を狙いたい(ただし下振れも受け入れる)
- 個別株は難しいが、集中投資のメリットは取りたい
どちらも「米国株」ですが、リスクの取り方が別物です。
迷う人向けの現実解:コアサテライト(S&P500を土台にメガ10を少額)

結局どっちが儲かるの?
「儲かる/儲からない」ではなく、局面・投資期間・リスク許容度で得意不得意があります。続けられる設計を最優先で考えましょう。
どちらにしようか迷ってしまう人は「白黒つける」のではなく、配分で調整するのが現実的です。
- コア(主軸):S&P500(70〜90%)
- サテライト(上振れ担当):メガ10(10〜30%)
「S&P500を主軸、メガ10は“上振れ担当”のサブ」にすると、
「攻めたい気持ち」と「続けやすさ」を両立しやすくなります。
メガ10とは?指数の特徴を3分で理解
特徴① メガ10は「成長性を重視した上位10社」に集中投資
ニッセイ・S米国グロース株式メガ10インデックスファンド(いわゆる「メガ10))は、「Solactive US Growth Mega 10 Select インデックス(配当込み、円換算ベース)」という指数に連動する投資成果をめざす商品です。
米国大型株の中から
- 時価総額の大きさ
- 成長特性(売上・利益成長など)
を基準に選ばれた 10社 に集中投資します。
これは「米国経済全体」を広く持つS&P500とは異なり、
「今後の成長を牽引すると判断された企業群に集中」する設計です。
特徴② 等金額に近い構成比(1社あたり約10%)
メガ10では、原則として
- どの銘柄も 約10%前後
となるよう設計されています。
そのため、
- 1社の値動きがパフォーマンスに与える影響は大きい
- 一方で、特定の1社が巨大化しすぎることは防がれる
という特徴があります。
特徴③ 年4回のリバランスによる「自動の入替・調整」
メガ10は年4回、ルールに基づいて
- 銘柄の入替
- 構成比の調整
が行われます。
結果として、
- 上がりすぎた銘柄は比率が下がる(利確に近い動き)
- 成長性が高まった銘柄が新たに組み入れられる
という 自動的な新陳代謝 が行われます。
特徴④ 値動きは大きいが、テーマが当たれば鋭い
10社集中という性質上、
- 上昇局面ではS&P500を上回りやすい
- 下落局面では調整幅も大きくなりやすい
という 振れ幅の大きさ を持ちます。
そのためメガ10は、
- 短期の上下に一喜一憂しない
- 長期でテーマを信じて持てる
という投資家向けの商品と言えます。
メガ10とS&P500の違いを比較
メガ10とS&P500の指数の違いを一覧表で比較
まずはメガ10とS&P500の指数の違いを一覧表で整理します。
| 項目 | S&P500 | メガ10 |
|---|---|---|
| 主な狙い | 米国大型株を広く分散 | 成長上位の大型株10社に集中 |
| 銘柄数 | 約500 | 原則10 |
| 加重方式 | 時価総額加重 | 等金額加重(約10%×10社) |
| 見直し | 随時 | 年4回のリバランス |
違い① 時価総額加重と等金額加重の違い
S&P500に採用されている「時価総額加重」には次の特徴があります。
- 上位銘柄の伸びが指数を引っ張る
- 上がった銘柄ほど比率が増える(=勝者が勝者であり続ける限り強い)
- ただし上位集中が進むと、「分散してるつもり」になりやすい
これらには次のような効果があります。
- 伸びた企業=比率アップ → 次の上昇でさらに効く
- ただし、逆回転すると下落の寄与も大きくなる
反対にメガ10に採用されている「等金額加重+リバランス」には次の特徴があります。
- 上がった銘柄を売って10%へ戻す(利確が起きる)
- 上がり遅れを買い増す(逆張りが起きる)
これらには次のような効果があります。
- プラスに働きやすいのは、
- 上位が入れ替わる相場
- 一時的に過熱した銘柄が落ち着く相場
- マイナスに働きやすいのは、
- 「圧倒的勝者が独走」する相場(勝者を薄める=取り逃しになる可能性)
ポイント
- 「数社が強い相場」では、どちらも上位銘柄の影響を受ける
- ただしメガ10は「1社あたりの寄与」が大きく、値動きが鋭い
- 「テーマ交代」が来たとき、S&P500は分散がクッションになるが、メガ10は直撃しやすい
違い② 採用企業トップ10を比較(共通銘柄は同行に配置)
| S&P500順位 | S&P500:企業 | S&P500:構成比 | メガ10:企業 | メガ10:構成比 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | NVIDIA(NVDA) | 7.47% | NVIDIA(NVDA) | 9.62% |
| 2 | Apple(AAPL) | 6.99% | Eli Lilly(LLY) | 11.60% |
| 3 | Microsoft(MSFT) | 6.13% | Microsoft(MSFT) | 9.27% |
| 4 | Amazon(AMZN) | 3.78% | Amazon(AMZN) | 9.00% |
| 5 | Broadcom(AVGO) | 3.17% | Broadcom(AVGO) | 9.63% |
| 6 | Alphabet(合算:GOOGL+GOOG) | 5.70% | Alphabet(GOOGL) | 11.02% |
| 7 | Meta Platforms(META) | 2.33% | Meta Platforms(META) | 10.17% |
| 8 | Tesla(TSLA) | 2.03% | Tesla(TSLA) | 9.43% |
| 9 | Berkshire Hathaway(BRK.B) | 1.59% | Mastercard(MA) | 10.12% |
| 10 | JPMorgan Chase(JPM) | 1.50% | Visa(V) | 10.13% |
- 表示をシンプルにするため、S&P500側の AlphabetはClass A(GOOGL)+Class C(GOOG)を合算 して1行にまとめています(企業単位の参考値)。
- 構成比は日々変動します。以下は「代表的な時点」のスナップショットです。
この比較表から分かること(超要点)
この比較から次のことが分かります。
- メガ10はトップ10が概ね9〜12%(=1社の影響が大きい)。
- S&P500はトップでも約1.5〜7.5%(=上位は強いが、下位まで広く分散)。
- 重複銘柄(NVDA/MSFT/AMZN/META/TSLA/AVGO/GOOGL など)が多い一方、
メガ10はV/MA/LLYのような「テック以外の成長銘柄」が入るのが特徴。
ポイント
- 共通銘柄が多い=「同じ未来に賭けている」面もある
- それでもメガ10は「1社あたりの寄与」が大きいので、短期の上下が激しくなりやすい
違い③ 採用銘柄の違い(Appleの除外が示す“成長”の定義)
S&P500は「規模」を優先し、メガ10は「成長スコア」を優先しています。
先ほど見た構成銘柄からも分かるとおり、メガ10からはAppleが除外されています。
メガ10は「ただ大きいだけの会社」ではなく、「今まさに成長し、将来も勢いが続く会社」を選びます。
Appleは優良企業ですが、現在の成長スコアでは他の10社に席を譲っています。
ポイント
過去の実績にとらわれず、常に「今の勝者」に入れ替える仕組みがメガ10の強み
両商品のパフォーマンス比較
一覧表で比較(1分で分かる)
| 項目 | S&P500(eMAXIS Slim 米国株式) | メガ10(ニッセイ・S米国グロース株式メガ10) |
|---|---|---|
| 設定日 | 2018/07/03 | 2025/11/04 |
| 純資産総額 | 98,364.98億円(約9.8兆円) | 339.47億円 |
| 信託報酬 | 0.09372%以内 | 0.385% |
| 期間別騰落率 | 11.98%(3か月) 26.08%(6か月) 19.24%(1年) | 5.60%(3か月) 18.93%(6か月) 26.61%(1年) |
| 分配金 | なし | 実績なし |
| NISA区分 | つみたて投資枠・成長投資枠 | 成長投資枠 |
- メガ10は設定から日が浅いため、期間別リターンは「ファンド」ではなく、参考としてベンチマーク指数(Solactive US Growth Mega 10 Select Index TR)の数値も併記。指数は公表通貨(主にUSD)ベースのため、円換算(=投信の実績)とは一致しません。
純資産総額の「伸び方」で分かること
- eMAXIS Slim S&P500は、長期運用+低コストで資金が集まりやすく、純資産が巨大化しやすい(=売買効率が良くなりやすい/信託報酬の引き下げ余地も生まれやすい)。
- メガ10は設定直後でも資金流入が起きやすいテーマ型(集中型)で、立ち上がりが速い一方、人気の波も受けやすい(資金流出入でブレる可能性も)。
信託報酬の違い
メガ10はS&P500よりは高いですが、集中型テーマの中では「設計の割に抑えめ」に見える人もいます。
大事なのは、
- そのコストを払ってでも欲しい「値動き(上振れ期待)」なのか
- コストを払った結果、下振れの痛みも増えるのに耐えられるのか
というバランスです。
メガ10はコストが約4倍ですが、成長性の判定や年4回のリバランスという「プロの手間」を低コストで買っていると考えれば、投資価値は十分にあります。
分配金(基本は再投資)
- eMAXIS Slim S&P500:決算は年1回(4月)。過去の分配金は0円が続いており、分配を出さずに基準価額へ内部留保していくタイプ。
- メガ10:決算日は9月20日。設定から初回決算前のため、現時点では分配実績が空欄(=まだ分配が出ていない)。
メガ10は実績がありませんが、成長銘柄であることから基本的には再投資がされる前提でよいでしょう。
新NISAでの使い分け
eMAXIS Slim S&P500はNISAのつみたて枠、成長投資枠どちらも対象ですが、メガ10は成長投資枠のみの対象です。
制度の建付けを考慮すると、
- つみたて枠:S&P500をコアとして積立が基本
- 成長枠:メガ10をサテライトとして上振れを狙う
が基本路線になります。
一般的には、比率は80/20や70/30が推奨されますが、ここは自分のリスク許容度から判断するのが賢明です。
方法としては、次のような方法が分かりやすいです。
- 年1回見直し、○%ずれたら調整
- リバランスの手間を最小化する方法
- 追加投資で比率を戻す(売らないリバランス)
- 年1回だけ「点検日」を作る
インデックス投資におけるリバランスについては、次の記事で詳しく紹介しています。
よくある質問(Q&A)
まとめ|メガ10の特徴を整理
- メガ10の特徴①:
- 米国大型株の中から「成長性」を重視して選ばれた10社に集中する
- AI・半導体・クラウドなどのテーマを長期で信じて持てる人向けの商品設計
- メガ10の特徴②:
- 1社あたり約10%の等金額に近い構成+年4回リバランス
- 自動の比率調整・入替が起きる
- S&P500との比較①:
- S&P500は約500社で広く分散し、値動きは比較的なだらか
- メガ10は集中度が高く、上下の振れが大きい
- S&P500との比較②:
- S&P500はつみたて枠で土台(コア)にしやすい
- メガ10は成長投資枠で上振れ担当(サテライト)にしやすい
- 迷ったときの考え方:耐えられるなら増やす/不安なら減らす
- まずS&P500で土台を作り
- メガ10は10〜20%から試す
最後までご覧いただきありがとうございました。
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