通常FXと代用FXはどちらが有利?株リターン4%・7%で分岐点を比較

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代用FXに興味はあるものの、こんな疑問を持っている人も多いと思います。

  • 通常のFXと比べ、代用FXは本当に有利なのか?
  • FXで勝てるなら通常のFXでいいのではないか?

代用FXでは、株式評価額の70%しか証拠金として評価されません。
つまり、同じ総資産なら通常FXより持てるFXポジションは小さくなります。
そこで上記のような疑問が出てくるわけです。

一方で、代用FXには通常FXにはない強みがあります。株式のリターンが乗るうえに、株価が上がれば証拠金余力も増えるからです。

今回は、総資産100万円、株リターン4%・7%、FXレバ1倍・2倍を前提に、通常FXと代用FXのどちらが有利なのか整理します。

この記事でわかること

  • 通常FXと代用FXどちらが有利か
  • 株リターン4%・7%における分岐点がどう違うか
  • レバ1倍・2倍で有利不利がどう変わるか

代用FXの仕組みがあいまいな方は、先に代用FXのまとめ記事を見ておきましょう。

目次

結論:通常FXと代用FXの有利不利分岐点

まずは結論を一覧表で示しておきます。

株リターンFXレバレッジ分岐点(通常FXの年間収益率)有利になる条件
4%1倍13.33%13.33%未満なら代用FX、
超えると通常FX
7%1倍23.33%23.33%未満なら代用FX、
超えると通常FX
4%2倍13.33%13.33%未満なら代用FX、
超えると通常FX
7%2倍23.33%23.33%未満なら代用FX、
超えると通常FX
  • 株価上昇による証拠金の増加を考慮しない場合
  • 株価上昇による証拠金の増加を考慮した場合、より代用FX有利
  • FXの収益率は、為替差益とスワップを合計した年間収益率

例えば7%で見てみましょう。
通常FXで23.33%以上稼ぐなら、通常FXにベットした方がよいです。
反対に、23.33%も利益を出せないというのであれば、代用FXが有利となります。

また、今回の前提ではどちらが有利かの分岐点はレバ1倍でも2倍でも同じです。
つまり重要なのは、レバレッジの大小そのものよりも、株リターンとFX年間収益率のバランスです。

比較の前提:総資産をそろえて考える

まずは、通常FXと代用FXの違いを簡単におさらいしておきましょう。

項目通常FX代用FX
証拠金の元現金株式評価額の70%
株の保有なしあり
同じ総資産でのFXポジション量大きい小さい
株価変動の影響受けない受ける
リターン源FX収益のみFX収益+株リターン
管理のしやすさシンプルやや複雑

これらの違いを前提に、通常FXと代用FXどちらが有利なのか比較していきます。

比べるときに重要なのは、同じ総資産で比較することです。
今回は次の前提で比較しました。

比較条件通常FX代用FX
総資産100万円100万円
証拠金として使う資産現金100万円株式100万円
FXで使える証拠金評価100万円70万円
前提にする株リターンなし4%・7%(2パターン)
比較するレバレッジ1倍・2倍(2パターン)

通常FXは、総資産100万円で証拠金100万円です。
一方の代用FXは、総資産100万円で100万円分の株式を保有し、FXに使える証拠金70%の70万円分です。
したがって、同じ総資産100万円なら、代用FXのFXポジションは通常FXより小さくなります。

総資産100万円・FXレバ1倍ではどちらが有利か

通常FXの総リターンの考え方

総資産100万円で、通常FXをレバ1倍で運用する場合を考えます。

通常FXの総リターンは次のようになります。

  • 総リターン = 100万円 × FX年間収益率

ここでFX年間収益率をfとすると、次のようになりますね。

通常FXの総リターン = 100万円 × f

代用FXの総リターンの考え方

同じ総資産100万円で代用FXを行う場合、
株100万円を保有し、その70%である70万円が証拠金となります。
したがって、レバ1倍で持てるFXポジションは70万円分です。

このとき、代用FXの総リターンは次のようになります。

  • FX部分:100万円 × 0.7 × FX年間収益率
  • 株部分:100万円 × 株リターン

ここでFX年間収益率をf、株リターンをsとすると、次のようになりますね。

代用FXの総リターン = 100万円 × (0.7f + s)

両者を並べてみると、次のようになります。

  • 通常FXの総リターン = 100万円 × f
  • 代用FXの総リターン = 100万円 × (0.7f + s)
    • 株部分では通常FXより有利
    • FX部分では通常FXより不利

株リターン4%のときの分岐点は13.33%

株リターンが4%の場合(s=0.04)を考えます。

  • 通常FX:100万円 × f
  • 代用FX:100万円 × (0.7f + 0.04)

これが等しくなる分岐点は、次のようになります。

  • f = 13.33%
    • FX年間収益率が13.33%未満なら代用FXが有利
    • 13.33%超なら通常FXが有利

具体例

たとえば、通常FXレバ1倍の年間収益率が10%(<13.33%)なら、

  • 通常FX:100万円 × 10% = 10万円
  • 代用FX:100万円 × (0.7×10% + 4%) = 11万円

となり、代用FXが上回ります。

一方で、通常FXレバ1倍の年間収益率が20%(>13.33%)なら、

  • 通常FX:100万円 × 20% = 20万円
  • 代用FX:100万円 × (0.7×20% + 4%) = 18万円

となり、通常FXのほうが上です。

表にすると、レバ1倍・株リターン4%の比較は次のようになります。

条件通常FX代用FX(株4%)どちらが有利か
FX年間収益率 10%10万円11万円代用FX
FX年間収益率 20%20万円18万円通常FX

株リターン7%のときの分岐点は23.33%

株リターン7%(s=0.07)でも考え方は同じです。

  • 通常FX:100万円 × f
  • 代用FX:100万円 × (0.7f + 0.07)

これが等しくなる分岐点は、次のようになります。

  • f = 23.33%
    • FX年間収益率が23.33%未満なら代用FXが有利
    • 23.33%超なら通常FXが有利

4%のケースと比べると、7%では分岐点が13.33%から23.33%に上がります。
これは、株リターンが高いほど、代用FXが有利になりやすいことを意味します。

レバ1倍では「FXの年間収益率が高すぎなければ代用FXが有利」

ここまでをまとめると、レバ1倍では次のようになります。

  • 株リターン4% → 分岐点13.33%
  • 株リターン7% → 分岐点23.33%

つまり、通常FXでかなり高い年間収益率を出し続けるのでなければ、総リターンでは代用FXが有利になりやすいことがわかります。

総資産100万円・FXレバ2倍ではどちらが有利か

レバ2倍になると比較の考え方はどう変わるか

次に、通常FXも代用FXもFX部分をレバ2倍で運用すると仮定します。

レバ1倍の場合のFX年間収益率をfとしているため、
レバ2倍の場合のFX年間収益率は2fです。

すると、通常FXと代用FXの総リターンは次のようになります。

  • 通常FX:100万円 × 2f
  • 代用FX:100万円 × (2×0.7f + s) = 100万円 × (1.4f + s)

レバ1倍と比べると、両者ともFX収益の比重が大きくなるため、通常FXの強みが相対的に出やすくなります。

株リターン4%のときの分岐点

先ほど同様に株リターン4%(s=0.04)のときの分岐点をみていきましょう。

株リターンが4%の場合(s=0.04)を考えます。

  • 通常FX:100万円 × 2f
  • 代用FX:100万円 × (1.4f + 0.04)

これが等しくなる分岐点は、次のようになります。

  • f = 6.67%
    • fはレバ1倍換算のFX年間収益率
    • レバ2倍のFX年間収益率は6.67%×2=13.33%
      • FX年間収益率が13.33%未満なら代用FXが有利
      • 13.33%超なら通常FXが有利

つまり、レバ1倍だろうが、レバ2倍だろうが、
FXとしての年間収益率が13.33%を超えるかどうかが分岐点です。(レバ1倍あたりの収益率は低くてもいいことになります。)

株リターン7%のときの分岐点

同じく株リターン7%(s=0.07)のときの分岐点をみてみます。

  • 通常FX:100万円 × 2f
  • 代用FX:100万円 × (1.4f + 0.07)
  • f = 11.67%
    • fはレバ1倍換算のFX年間収益率
    • レバ2倍のFX年間収益率は11.67%×2=23.33%
      • FX年間収益率が23.33%未満なら代用FXが有利
      • 23.33%超なら通常FXが有利

株リターンが7%でも同じ。レバ1倍だろうが、レバ2倍だろうが、
FXとしての年間収益率が23.33%を超えるかどうかが分岐点になりますね。(先ほどと同様、レバ1倍あたりの収益率は低くてもいいことになります。)

レバを上げるとFX部分の影響は大きくなるが、分岐点の考え方は同じ

レバを上げると、通常FXも代用FXもFX部分の損益が大きくなります(f→2fになるため)。

一方で、ここまで確認してきたとおり、
レバを上げたとしても、FX部分の収益率の分岐点そのものは変わりません。

  • 株4% → 13.33%
  • 株7% → 23.33%

ここまでの内容を整理すると、分岐点は次のとおりです。(冒頭の表の再掲)

株リターンFXレバレッジ分岐点(通常FXの年間収益率)有利になる条件
4%1倍13.33%13.33%未満なら代用FX、
超えると通常FX
7%1倍23.33%23.33%未満なら代用FX、
超えると通常FX
4%2倍13.33%13.33%未満なら代用FX、
超えると通常FX
7%2倍23.33%23.33%未満なら代用FX、
超えると通常FX

今回の前提では、実運用ベースで見た分岐点はレバ1倍でも2倍でも同じです。
つまり重要なのは、レバレッジそのものよりも、株リターンとFX年間収益率のバランスだとわかります。

ちなみに、ここまでは最初の総資産100万円を固定した比較です。
実際の代用FXでは、株価上昇によって証拠金余力が増えるため、代用FXの優位性がもう少し広がる場面もあります。

代用FXは株価上昇でさらに有利になる

株価上昇は「株の利益」だけに留まらない

これまでの比較は、最初の総資産100万円を固定して考える静的な比較でした。
しかし、実際の代用FXでは、株価の変動によって証拠金評価も変わります。
ここが通常FXとの大きな違いです。

株価が上昇すると、代用FXでは単に株の含み益が増えるだけではなく、証拠金余力そのものも増えるからです。

株式評価額が上がると証拠金余力も増える

たとえば、100万円分の株が7%上昇して107万円になったとします。

このとき、代用評価額は次のようになります。

  • 当初:100万円 × 70% = 70万円
  • 上昇後:107万円 × 70% = 74.9万円

つまり、株価上昇によって

  • 株の利益:+7万円
  • 証拠金余力の増加:+4.9万円相当

が同時に起きます。

これは通常FXにはない追い風です。

表にすると、変化は次のようになります。

項目期初株価7%上昇後変化
株式評価額100万円107万円+7万円
代用評価額(70%)70万円74.9万円+4.9万円
FXポジション70万円70万円のまま据え置き
実質的な安全性基準向上維持率改善

FXポジションを据え置くと安全性が高まる

株価が上がってもFXポジションを増やさなければ、証拠金余力が厚くなります。

すると次のような効果が得られます。

  • 維持率が改善する
  • 実質レバレッジが下がる
  • ロスカット耐性が高まる

つまり、株価上昇は代用FXにおいて、収益を増やすだけでなく安全性も高める方向に働きます。

余力を使ってポジションを増やすと収益拡大も狙える

一方で、増えた余力を使ってFXポジションを増やすこともできます。

先ほどの例なら、証拠金評価は70万円から74.9万円に増えているため、そのぶん追加のポジションを持ってもいいわけですね。

すると次のようなことも可能になります。

  • スワップ収益を増やす
  • 為替差益の取り分を増やす

つまり株価上昇は、代用FXにおいて

  • 株リターンの増加
  • 証拠金余力の増加
  • FX収益拡大の余地

という形で、複数のルートからプラスに働くわけです。

ただし株安時は逆回転する点に注意

もちろん、株価下落時にはこれが逆向きに働きます。

  • 株の含み損が出る
  • 証拠金余力が下がる
  • 維持率が悪化する
  • FXポジションを減らす必要が出ることもある

代用FXは上昇局面で有利が広がりやすい一方で、当然下落局面では不利も広がりやすいです。
このことから、安全性重視なら据え置き、収益拡大重視なら増やすという判断が必要になります。
特に、ポジションを増やすほど下落時のリスクも大きくなるという点は十分考えておくべきです。

通常FXが有利になるケース

FXの収益率が高いケース

通常FXは、同じ総資産なら代用FXより大きいFXポジションを持てます。
そのため、FX部分で高い収益率を出せるなら、通常FXのほうが有利になりやすいです。

特に、短期売買で大きく利益を狙うスタイルでは、
株リターンの上乗せよりも、最初から大きいFXポジションを持てることのほうが効果が大きいでしょう。

株価下落リスクを取りたくないケース

通常FXでは、株価変動によって証拠金が減ることはありません。

そのため、

  • 株の下落リスクを負いたくない(単純に株を信頼していない)
  • 株と為替の両方を見るのが負担(管理をシンプルにしたい)
  • 担保評価の変動を避けたい(株と為替のダブル下落を避けたい)

という人には通常FXのほうが向いています。

代用FXが有利になるケース

代用FXが向いている人

代用FXが向いているのは、次のような人です。

  • すでに株やETFを長期保有している
  • FXだけでなく、株リターンも活かしたい
  • FXでは高回転の短期売買より、高利回りを求めない低レバでいい
  • 株価上昇時の恩恵を資産運用においてフルに受けたい

特に、インデックス投資を続けながら為替も運用したい人にとって、代用FXはかなり相性のいい選択肢になりえます。

迷うならどう判断すべきか

通常FXがいいのか、代用FXがいいのか迷う場合は、次の順に考えると判断しやすいです。

  1. 自分は株を長期保有する前提があるか
  2. FXでどの程度の年間収益率を想定しているか
  3. 株価下落時の担保悪化に耐えられるか
  4. シンプルさと資産効率のどちらを重視するか

また、FX年間収益率を先ほどの数値より高く想定していても、代用FXを捨てる必要はないかもしれません。
なぜなら、FXと株は異なる運用のため、リスク分散も兼ねることができるからです。
たとえばスワップ投資で年間利益率24%予定だとしても、スワップはいつ減少するか分からないし、為替差損のリスクもあります。一般的に右肩上がりを想定する株式投資を分散投資先とするのは合理的な判断と言えます。

これらを検討することで、通常FXがいいのか、代用FXがいいのか、方向性はかなり見えてきますので、自分に合った選択をしていきましょう。

まとめ:代用FXは「FXリターン」「株リターン」をセットで考える

通常FXと代用FXを比べるときに大切なのは、FXのレバレッジ、リターンだけを見ることでも、株リターンだけを見ることでもありません。重要なのは、両方をセットで考えることです。

今回の前提では、分岐点は次のとおりでした。

  • 株リターン4% → FX収益率13.33%
  • 株リターン7% → FX収益率23.33%

つまり、通常FXの年間収益率がこの水準を大きく超えない限り、代用FXが有利になりやすいと考えられます。

代用FXが自分に合いそうだと感じた方は、次に対応口座の比較記事や始め方の記事を見てみてくださいね。

黒いジャケットを着た優しい表情の男性イラスト(当ブログの著者アイコン)
おてぴ|おてがるFP

投資歴は10年以上。現在はインデックス投資・高配当株ETFを中心とし、これら保有株を担保に使う「代用FX」で資金効率を高める投資を自ら実践。初心者の方にも分かりやすく、仕組みとリスクを丁寧に解説していきます。

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